PROJECT
■ Architectural Design
■ Interior Design
□ Consulting
□ Master plan
□ Graphic Design
□ Product Design


DETAIL
type_商業施設
location_東京都
date_2018
struture_鉄筋コンクリート造

西荻窪の商業施設
 
 
敷地は西荻窪駅から続くメインの商店街通りを入った細い路地との交差点に面している。周囲には活気のある八百屋さんや老舗の喫茶店や奥まったアパートの2階の小さな食堂などがあり、西荻窪の立体的で迷路のような独特の街の振る舞いが感じられた。
そのような街の振る舞いを取り入れ、外部階段から建物に登っていき、踊り場ごとに店舗がある構成とすることで、階層によるテナントの価値の低下をふせぎながら、立体的な構成となるように設計した。この外部階段は建主の希望により、お祭りやイベントの際に舞台として使用できる祝祭の空間となるように計画されている。
また、車の通らない私道である八百屋側の通りは建物の建設にあたり2.7mも敷地境界をセットバックし、細かった路地を大きく開くことになった。その路地に面した1階のレストランは木製建具を開け放し、テーブルや椅子が通りにも配置され、この通り全体で街の人々を迎え入れる形をイメージした。店内からは野菜や果物の鮮やかな色彩を眺められ、面白い風景が生まれている。
「経済合理性だけではなく、商店街や街の人々にとって喜ばれる建築を考えてほしい」というのは、建主の設計当初の発言である。その心意気に大いに共感し、西荻窪という街に寄り添った建築を提案した。